9.わが家の災害時を想定して準備しよう

ピースボート災害ボランティアセンター

最終回は災害備蓄とわが家の災害対応についてです。災害備蓄の食料は、使いながら補充するローリングストックという方法を紹介しています。そして、最後にこれまでにまとめてきた「わが家の災害対応」について、この場で終わることなく、家族と話し合う機会を持つがことが強く勧められています。

2014年4月29日ピースボート災害ボランティアセンター
小林深吾 Part9

家庭の事情に合わせた3日分の備蓄は必要です

被災して、食べ物がなくて、コンビニとかもやってなくて。そのあと、じゃあ、どうやって食事を手に入れるかという話ですね。ありがとう。多分、その避難所とかにいたときに、物資の配布とか配給というのが来るかと思うんですけれども。しばらくその店が再開していなければ、やっぱり困難な状況が続くのかなと思います。

ここでは、72時間のことを考えようということなので。例えば、避難所にしろ、自宅で避難するにしろ、やっぱり自分の家で3日間分の備蓄があったらいいよねと言われています。

最後から2ページ目の、『災害時の備蓄品・持ち出し品のチェックリスト』みたいなものを作ったのですが、こんなものが備蓄品とか持っていくものとしてあったらいいよねというのをリストに挙げておきました。

ただ、それも家の事情によって違うと思います。それこそ、おじいちゃんのお薬が必要だという人もいるでしょうし、場合によっては、ペットがいるのでペットフードが必要だとか、ペットを探すための写真が必要だという人もいるかもしれません。なので、自分の家に合わせた備蓄というのが大事です。

長期保存よりローリングストック法が賢明です

一応、長期間保存できるものがいいと言われていますが、とはいっても、2年間保存が利くお水を買って押し入れの中に入れておいたけど、最後、腐る前にいっぱい飲まなければいけない、食べなければいけないということも起こります。

場合によっては、こんなことを言っている人がいます。ローリングストック法というのがあって。日常から食べられる、食べ慣れたものを循環していくことによって、備えになるのではないかという人もいます。

まず、レトルト食品とか、ある一定期間、1カ月とか2カ月ぐらい保存が利くようなものを、9食分。9食分というのは、朝・昼・晩、3日間で9食分ですね。9食分をまず準備しておこうと。それを月に1回食べる日を決めて。それを食べたらまた補充して。というのを繰り返して、循環させることによって、普段食べられているものが家にストックされている状態を続けるという方法もあります。

もちろん、必要なものを買っておくとか、準備しておくのも大事なのですが、それをどうやって日常的に使うのかとか、日常からそれをどうやって慣れたものにしていくのかというのがすごく大事なのかなと思います。

わが家の災害対応について家族と話そう

最後に、今、皆さんにちょっとずつ、「『家に帰ってからやることリスト』を書いてね」と言ったかと思います。それを少し書いてくれた人もいるかと思うんですけれども。あと具体的に何を考えたらいいんだよ、ということがあるかと思います。

34ページに、このページ、最後から2ページ目なんですけど、『わが家の災害対応チェックリスト』というのを作りました。これは、家に帰ってから家族とか自分自身でやらなければいけないこととか、備えなければいけないことが書かれています。

例えば、さっき言ったような、「ハザードマップとか防災マップを確認しよう」とか、あとは「避難するルートを確認しよう」とか、「備蓄品の備えを準備しましょう」というのが書かれています。それを、家族でぜひ話し合ってください。

その話し合っていく中で、このA3の紙の『わが家の災害時お役立ち情報シート』というのがあるんですけれども、これを埋めながら、書き込みながら、ぜひ話し合ってください。

これは家の情報、例えば、家族の連絡先とか、日ごろ通っている所の情報とか、地域のライフラインの情報とかが書けるようになっています。これを家族で話し合って書いて、一人1枚ずつ持っておくと、もし携帯が使えなくなくなったとしても連絡先が分かるようになると思います。

僕からのお願いは、取りあえず家に帰ったら、いつ・何時に家族と災害対応の話をするかというのを決めてもらえるとうれしいなと思います。

以上になります。ありがとうございました。(おわり)

やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援、復興起業家育成に関わってきました。大学では、震災復興を考える講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまてめて、公開しています。

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やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援や復興起業家育成に10年間携わってきました。現在は震災復興に関する講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまとめて公開しています。

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