「これから10年先この町を支えていくのは高校生です。ボランティアではありません。」河内さんは、高校生が主体になって、街の自立を支援する仕組み作りの第一歩として、高校生たちが作るカフェ「 」をつくりました。若者たちがもっと自分たちの地域に関心を持って活動して行くことが復興へとつながるのです。
もくじ
2014年5月13日 Edge 河内崇典 Part12
高校生たちが作るカフェ「 」
というような感じで、石巻市役所の1階でカフェ「 」(かぎかっこ)をやっています(注:現在は営業しておりません)。これ僕が作りました。て言うたら若手が怒りますよね。お前、企画しただけやんけいう話ですが、企画したもんが作ったもんです。
これから10年先この町を支えていくのは高校生です。ボランティアではありません。ボランティアはがれき撤去やなんやかんやいっぱい石巻に入ってお手伝いをして、もちろんよかったと思います。
しかし、やっぱり高校生が中心になって、これからの街を支えていく人たちの自立を援助しなければならない。みんなそこに賭けてたんですね。自分たちがやって、ボランティアがヒーローになる、そうではない。子どもたちの自立を援助するために、ボランティアがそっと後押しするのがかっこいいこと。
ということで、石巻市役所の1階で高校生たちが作るカフェ「 」っていうような形で、高校生を40人ぐらい集めて、真っ白の箱からスタートしました。ワークショップを繰り返して、どんなカフェにする、店の名前もない、メニューもない、机もないっていうところから、みんながいろんなことを会議しながら取り組みました。今は高校生たちが土曜日、日曜日運営するっていうようなことを1階でやっています。
ハウス食品からカレーが出たりとか、いろんな取り組みをしているので、ぜひボランティアとしても関わってもらえたらなって。やっぱりこういうふうに1つ背中を押すことによって、いろんなことの可能性っていうのは広がるんだなと思っているので、石巻にいい取り組みだと僕自身は自負しています。高校生たちの復興の形をサポートしていただけるボランティアも集まってくれるといいかなと思っています。
福祉の横のつながりで広がる活動
もう1つ、僕は半年間こっちにいました。帰ったときに県外、福島の放射能から逃れるために大阪へ逃げてきた方々っていうのが、母子ともに数多くおられます。
被災地の宮城や岩手や福島に入らなくても、大阪にそういうふうな生活を強いられてる人たちが多くいるっていうことで、子どもたちの居場所であったりとか、お母さんの居場所の運営のサポートをしています。
今はそういう福島から逃れてきた人たちを専門職の臨床心理士や社会福祉士であったりとかっていうような方に1軒1軒全戸訪問させて、いろんな現状把握っていうようなこともやったりしています。
あとは、福祉の横のつながりですけれど、11月ぐらいにまた皆さんに発信できたらいいなと思うんですけども、もっともっとこういう福祉とか、もっともっと石巻のいい取り組み、震災以降できあがってきたいい取り組みを発信したいなということで、フォーラムみたいなものを作ろうと思っています。
もちろん大学生大歓迎というような形で、福祉のフォーラムを今年度は石巻でやろうと思っています。ぜひぜひ皆さんの力、例えば、当日のボランティアスタッフであったりとか、もちろん聞きに来るだけでも構わないのですが、もっともっと自分たちの地域に興味や関心を持ってアンテナを張ってもらいたいなと思っています。
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