もくじ
チーム王冠 伊藤健哉 Part2-4
動画は2020年6月2日「復興ボランティア学」、チーム王冠の代表・伊藤健哉さんのお話です。2020年はオンライン開講でしたから4本の動画で提供して頂きました。今回は2番目の動画を4分割したものの4/4本目になります。
在宅被災者の支援活動を続ける「チーム王冠」。2011年後半に3カ月かけて、約4000世帯の在宅被災者アセスメント調査を実施し、その結果をまとめて発表しました。しかし、在宅被災者の現状は変わらぬままでした。
在宅被災者は平時の生活困窮者扱いでいいのか
11月、12月、1月約3カ月強の間、調査活動して約4000世帯の在宅被災者の状況を調べることができました。その調査を報告にまとめて2月か3月の頭ぐらいに調査報告の公表をしました。世の中にそういう情報発信をしたのですが、あまり興味を持ってもらえず、石巻の市議会でも問題になったんですが、「在宅被災者は被災者ではない」という結論になりました。つまり、平時のもの差しでいう「単なる困ってる人」って言うような扱いとなって、災害の被災者ではないことになりました。なので自分たちのその活動が何かを成し得たというではないのでこれが正解ではないのかもしれません。
『被災弱者』の著者、岡田さんと出会いました
調査活動をした後も、在宅支援活動をずっと続けていたところ、自分たちは岡田広行さんという人に出会いました。この人は東洋経済の記者をしていたんですが、石巻で在宅被災者の支援を続けている団体があるということで興味を持って来てくれました。いろいろお話をしているうちに岡田記者自身もこの在宅被災者が捨てられている現状を憂いていたそうです。そこに、在宅被災者に特化した支援をしている団体があるって言うことを知ったそうです。
興味を持っていろいろ話をしているうちに、仮設では公的な支援や民間の支援もあるけれども、その支援のあり方について、いくつも疑問符が出てくるというか、なすべきことがなされていないという話になりました。在宅被災者も投げ棄てられていて、被災した弱者がただ、ただ、こぼれ落ちているという現状があって、しかも、それは在宅だろうが、仮設だろうが関係なく自力で立ち上がれる人は立ち上がっていけるし、なかなか前に進めない人は進めない。こういう人は、どのような被災形態でもいるんですね。自分たちが考えるべきは、被災弱者の人たちがいる限り、何らかの明確な支援を模索していくべきだ、という結論に至りました(Part3-1へつづく)
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