1.僕らはボランティアではありません(2020年ISHINOMAKI2.0)

ISHINOMAKI2.0

2013年5月28日 ISHINOMAKI2.0 松村豪太 Part1

石巻生まれ、石巻育ちの松村さんが、東日本大震災を契機に面白い街にしてしまおうという想いからISHINOMAKI2.0の活動が始まりました。松村さんはISHINOMAKI2.0は復興団体でもないし、ボランティア団体でもない、「超ボランティア団体」だと言っています。その意味するところは何でしょうか。

「面白さをデザインする」のデザインを定義づけてみました

松村豪太さん
松村豪太さん

石巻2.0松村豪太と申します先ほど紹介したとおり僕は石巻生まれ、石巻育ちなんですね。今日は「面白さをデザインする〜ISHINOMAKI2.0流実戦まちづくりの挑戦」という名前の提案で、ちょっとだけお話しさせていただきます。

「面白さをデザインする」って言いましたけれども、そもそもデザインって何かっていうことを定義づけられる方っていますか。よくアートとか、デザインとか、カッコいいとか、そういった漠然とした感じで捉えてる方いると思います。ちょっと、うちにあった古い広辞苑第3版なんですけども、引いてみましたら、一つは「下絵、素描、図案」下書きですね。日本語だとこれもデザインみたいですね。

今回お話する文脈は次の2番目の意味だと思います。「意匠計画。生活に必要な製品を製作するにあたり、その材質・機能・技術および美的造形性などの諸要素と、生産・消費面からの各種の要求を検討・調整する総合的造形計画」。意匠というのは形です。

デザインというと、もちろん美的要素っていう印象があるんですけれど、要するに形を決めることです。もっというと物と物の配置を決めること。例えば絵を描くときに、デジタルだったらドットで書かれてますよね。もっと簡単にいうと、丸と丸あるいは線の長さをどのくらい長さにするか、そういう配置を決めることもデザインですね。

見た目にビジュアル的な、見た目のデザインだけじゃないです。最近だと、山崎亮という人をご存知の方いますかね。山崎亮って聞いたことある人、手をあげてみてもらえますか。何名かいますね。一緒に仕事もしてるんですけども、「コミュニティデザイン」というちょっと怪しげな名前もあります。

今だと見た目のビジュアルだけじゃなくて、コミュニティ人と人との関係とか、まちづくりとかにもデザインという名前で色々提案してる方もいます。もちろん工業製品機械の組み立て方なんかもデザインですね。これはちょっと前段として前提要素としてちょっと把握してお話しを聞いていただければいいなって思います。

いわば、僕らは「超ボランティア」です

ボランティア団体ではありません

そもそも論から言うのですけれども、この授業、この講座は「復興ボランティア学」っていう講座ですね。これを全面的に否定してしまうようで恐縮なんですけど、われわれISHINOMAKI2.0はいろいろなところでお話しするときに、枕詞で必ず、われわれは復興団体じゃないですし、ボランティア団体じゃないですと言うところからいつも始めています。呼んでいただいてなんなんですけれど、多分そうではありませんっていうことです。

もちろんボランティアっていうのが、誰かのために何か手伝ってあげるという意味だったら違うところもあります。そもそもボランティア、ボランタリーっていう言葉がありますけども、それは自発的な行動と英語だと訳されると思います。そういう意味では、みんなが楽しみながら、自分のしたいことをやってる団体なので「超ボランティア団体」といえます。

もっと言うと「元に戻したくない」。復興ボランティアっていうのが街の人たちを助けて、元の生活を取り戻すといったモチベーション・動機づけで動いてるとしたら、われわれはそれは絶対に嫌なんです。僕も石巻の人間ですけども。この中で石巻生まれの人、手上げてもらっていいですか、そんなにいらっしゃらないんですね。1/4、1/5以下。

女川・東松島含めて石巻と今考えてるんですけども、それでもあんまりいないんですね。僕は石巻という街がすごい嫌いだったんです。田舎町で、何か文化的な面白さがなくて、人の足を引っ張るような風土があってとても嫌いでした。

いま何をしてるのかっていうと、資料として「VOICE」というフリーペーパーそれから、われわれの簡単なペライチA4のリーフレット、それから、われわれが出している「復興まち歩きマップ」、そして「巻com」というわれわれがお手伝いしているポータルサイトのパンフレットが配られてると思います。このリーフレットに紹介されています通り、たくさんのことをやっています。非常に一つ一つが具体的でして、実践的なことをやっています。

いろいろなことをやっていて、何をやってる団体なんですかって聞かれた時に、一言で説明しようとすると抽象的になってしまうのが目下の課題なんです。けれども、困った時には「バーベキューをしている団体です」と言っています。それは事実なんですね。

よくわれわれの拠点、「IRORI」という場所なんですけども、そこの軒先でバーベキューをして、誰かの誕生日をお祝いしたりですとか、誰かの歓迎会はしたりですとか、通りを歩く人を巻き込んでですね「ちょっと肉食っていかない」ってナンパしたり、そういうことをしています。

動画Part1( ISHINOMAKI2.0 松村豪太)

やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援、復興起業家育成に関わってきました。大学では、震災復興を考える講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまてめて、公開しています。

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やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援や復興起業家育成に10年間携わってきました。現在は震災復興に関する講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまとめて公開しています。

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