2013年当時の「復興ボランティア学」は、講座の終了後に山崎ゼミの学生が、講師インタビューをしていました。以下は、2013年4月23日復興ボランティア学第1回目に登壇した、一般社団法人みらいサポート石巻の専務理事・中川政治氏へのインタビューです。
もくじ
問題意識を持って前向きな活動をしよう
学生:講義を終えていかがだったでしょうか。
中川さん:たくさんの人たちに聞いてもらえて良かった。このような大勢の場で話す経験はすくないので、すこし緊張しました。
学生:私たち石巻専修大学の学生たちに期待していることは何でしょうか。
中川さん:学生特有の若さ、前向きさを活動に生かして欲しいです。学生のみなさんには、何のために「復興ボランティア学」を受講するのか考えて欲しい。単位のためにだけに受講するのではなく、ひとりひとりの考え方、問題意識を持ってもらいたいです。
ボランティアを通じ、新たな人とのつながり、今まで体験したことのない貴重な経験もできます。そのような経験は社会の場で生かすことが可能なので、受け身にならずに自主的に取り組んでもらいたいです。
ボランティアをやるのは今しかない
学生:講義は1時間程度でしたが、これだけは話しておきたかったということはありますか。
中川さん:学生たちのレポートを読むと、「バイトで出来ません」「単位で精一杯」「時間があまりない」など、消極的な意見が多かったようです。ボランティアを大学生という時間のある時にやらず、いつやるのでしょうか。
私が東日本大震災で活動をするきっかけになったのは、社会人経験を積んで、海外でボランティアをするようになって、いろいろな事実を知ったからです。震災の様子を見たとき「自分の国で大災害が起きた。自分もなにかしなくては」と問題意識がわいてきたのです。
私が初めて就職した時、「君の労働って、君の給料例えば20万円なら20万円分の 価値を会社に生み出しているのか?」と言われたことがあります。仕事とは、自分で価値を世の中に生み出すことです。これが仕事なんです。それに比べて「とりあえず授業に出て2単位をもらうのに忙しい」というのでは大きな差があります。今の時代、結構厳しいので「大学の単位を取りたいから忙しい」なんて言っていたら、多分日本がやばいんじゃないかと思います。「私がやらなくては」という問題意識を持って、一生懸命活動してほしいですね。
学生;ボランティア団体が減っていくなかで、今からボランティアをしたいという人は何から始めればいいのでしょうか。
中川さん:自分ができることは何だろうと考えることが本当のスタートです。「私がやらなくては」という意識を持てるかどうかですね。いまでも調べれば活動している団体はたくさんあります。インターネットで「石巻 ボランティア」「石巻 NPO」と調べてもらえば、たくさん団体がみつかります。そこからが始まりです。また自分自身と団体さんとで相性もあるので、自分が「ここだったらできるかな」という所を選んでもらえばいいと思います。
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