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2020年チーム王冠 伊藤健哉 Part2-2
動画は2020年6月2日「復興ボランティア学」、チーム王冠の代表・伊藤健哉さんのお話です。2020年はオンライン開講でしたから4本の動画で提供して頂きました。今回は2番目の動画を4分割したものの2/4本目になります。
在宅被災者の多くは仕事を失い、貯金通帳も流され、目の前のお金に困っている人が多かったのです。災害対策基本法で支援されるはずなのに、なかなか届かないといった苦しい状況が半年近く続いていました。一体、どこに問題があったのでしょうか。
当時の在宅被災者は、とにかくお金に困っていました
災害によって当然のことなんだけれどもお金に困っている人が多いんです。いま2011年6月のアンケート調査の話をしましたが、被災した人は災害対策基本法に則って、家屋の損壊判定が大規模半壊以上の人たちは「基礎支援金」というものを速やかに受け取れることになっていたんです。その金額は被災程度にもよるんだけれども、最大で100万円を申請をすればもらえます。もちろん被災した人たちは、その申請をしていたけれど、そのお金は6月の時点では1円も誰にも、お金が届いてなかったんです。
なんだけど、住む家も被災して直さなきゃいけない、日々の暮らしで食べるものに関しても何とかしなきゃいけない。仕事も失っている人なんかもたくさんいる、なかにはタンス貯金みたいなことをしていて、津波に流されてお金を失ってしまった人なんかもいるし、銀行からお金をおろすのも、後からちょっと改善されたんだけれども、お金をおろせないっていう人とか、とにかくみんなお金に困ってたんです。
頼みの「基礎支援金」は、半年たっても手に入らない状況です
これは今のコロナ災害に当てはまることだと思うんです。10万円の給付が決まったけれども、おそらく未だにそのお金を手にした人っていうのはいないと思います(収録は2020年5月)。自分の周りでは1人もいないし、もう2カ月以上も前から騒がれている、マスクすら届いてない状況です。
それを考えれば、東日本大震災当時も状況的には同じで、3月に災害があったのに、4月、5月、6月になっても貰えるはずのお金が貰えない。7月、8月、この時点でももらえない。申請していた人に徐々に徐々にお金が入り始めたのは、9月に入ってからなんです。半年の間お金に困ってますよという人たちのとこへお金が届かない。これはもう10年前も今も変わらないっていうことですよね。
調査報告書を持って国会議員会館へ
調査した報告書をまとめ、8月ぐらい国会議員会館に行きました。で二人の議員にこの調査報告書をお渡ししました。一人が内閣府ボランティア連携室の室長をやっていた辻本清美議員でもう一人が原口一博さん。その2人に調査報告書という形で在宅被災者の人たちも困っていますよという報告書を渡してきました。(Part2-3へつづく)
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