もくじ
チーム王冠 伊藤健哉 Part2-3
動画は2020年6月2日「復興ボランティア学」、チーム王冠の代表・伊藤健哉さんのお話です。2020年はオンライン開講でしたから4本の動画で提供して頂きました。今回は2番目の動画を4分割したものの3/4本目になります。
在宅被災者の多くは家屋の被害の他に、目に見えない身体的・健康的問題を抱えてました。チーム王冠はそうした現状を調査するため、医療系のボランティアに協力を依頼しましたが、上手くいきません。粘り強く協力者を探したところ、快く引き受けてくれる相手が見つかりました。
家が壊れているだけでなく、健康問題も課題でした
2011年の11月在宅被災世帯アセスメント調査を始めました。これは在宅被災者の人たちが被災者扱いされないのであれば、どんなことに困っているのか、どういう現状なのかを調査することにしました。その結果を調査報告書として公表することで世に問いかける、もしくは政治に問いかけることをしようと賭けてみました。
この調査活動では、誰が見ても明らかに家が壊れているのは問題なんだけれども、それ以上に被災者の人たちが困っている大きな要因に健康問題がありました。これには心の問題、体の病気の問題があるけれども、そこを素人では簡単に判断できないので、医療の知識を持った人たちと一緒に調査をすることにしました。
孤立無援の状況でも救いの手がありました
そこで、いろいろな医療系のボランティア団体に声をかけて、一緒にやりませんかと話をしました。結論からいうと、ことごとく断られました。やらない理由としては、忙しいとか、お金が無いとか、大変だとかいろんな理由がありました。それでも「やりましょう」と言ってくれたのは、高齢先進国モデル構想会議の代表理事で、石巻で祐ホームクリニックの武藤先生でした。
当時、石巻は医療崩壊といえるくらい被災した病院が多くて、医療の体制も貧弱だったので、それを助けるために、在宅医療の祐ホームクリニックを立ち上げていました。武藤先生にお声をかけさせていただところ、二つ返事でやりましょうと言ってくれました。
その先生が言ったのは「僕達には、お金もない、人手もない、人脈もない、けれども、やると決めて動き出せばなんとかなるかもしれないので、今はまずやるということを決めて走り出しましょう。一つ一つ問題を解決していきましょう」と仰ってくれて、アセスメント調査が実現することになりました。この先生を紹介してくれたのがあの原口一博議員だったんです。(Part2-4へつづく)
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