もくじ
チーム王冠 伊藤健哉 Part1−2
動画は2020年6月2日「復興ボランティア学」、チーム王冠の代表・伊藤健哉さんのお話です。2020年はオンライン開講でしたから4本の動画で提供して頂きました。今回は1番目の動画を3分割したものの2/3本目になります。
みなさんは「被災者」と聞くと、仮設住宅や復興公営住宅に入っている人をイメージしていませんか。実は、仮設住宅に住んでいる被災者は、仮設住宅にまとまって住んでいるため数を把握しやすいだけなんです。実は「見えない」在宅被災者の方が多数派なのです。
チーム王冠は批判にさらされていました
2011年当時宮城県石巻市渡波地区から在宅被災者の人たちを探しました。2月10月時点で約9千人の人たち、世帯数にすると約2700世帯を把握して、その人たちを支援していました。
よく自分たちの活動を横目で見て、ボランティアごときが何様のつもりでそんなことをしているのかと言われていました。それは市や、町や、県や、国や、そういったところが支援することになっているのに、おまえらが行政の真似ごとみたいなことをするのはおかしい、という批判をされてました。
在宅被災者支援ボランティアは少なかった
宮城県石巻市での災害支援活動は「石巻モデル」と呼ばれています。当時、全国から集まった民間支援団体は、340団体を確か超えていたと思います。その340団体が集まって、石巻市災害復興支援協議会という協議会が立ち上がりました。まさに石巻専修大学に、その本部があったと思います。340団体の中で在宅被災者に目を向けて支援をしていたのは、自分が把握しているだけで10団体あったかなかったかだと思います。在宅被災者は少ないからそのくらいでいいんじゃないかという話も聞きます。それはもう大きな勘違いです。
数の上では在宅被災者支援が多い
宮城県の仮設住宅入居者は約47,000世帯なんです。先ほど在宅被災者は6最低でも6万世帯だったと説明をしたと思います。けれども数の上では、圧倒的に在宅被災者が多い。仮設に入ってる人たちは、家が大変なことになっているけど、在宅なんかそんな大したことないから、支援は後回しでいいよという話も耳にします。しかし、仮設に入る入らないは、家の壊れ方が酷い人から優先的に仮設に入るわけでなく、先ほど説明した通り応急修理制度を使ったかどうかで分けられたので、全壊の判定を受けて在宅で過ごしている人もいれば、半壊なんだけれども仮設にいる人もいるので、別にそこは被災の大変さを分けるものではないのです。(Part1−3)
コメント