もくじ
チーム王冠 伊藤健哉 Part1−3
動画は2020年6月2日「復興ボランティア学」、チーム王冠の代表・伊藤健哉さんのお話です。2020年はオンライン開講でしたから4本の動画で提供して頂きました。今回は1番目の動画を3分割したものの3/3本目になります。
2011年9月、チーム王冠は支援活動を継続するために、法人化しました。在宅被災者は被災者のマジョリティであるはずなのに、支援が届かないことに疑問を持ち続けていました。しかし、ある本との出会いによって、在宅被災者は棄てられた存在であることがわかってきました。
被災弱者のサポートを継続するためにやったこと
2011年の9月にチーム王冠というのは任意団体から一般社団法人になりました。それまでは、一時的なボランティア活動で、在宅被災者の人達が大変だから自分たちがなんとかサポートをして、公的な機関が助けに来るまでのワンポイントで、そこの部分だけをサポートしてればいいと思い、任意団体で活動していました。
9月ぐらいに活動から半年たって、この在宅被災者の人たちというのは捨てられる被災者なんだということがわかってきました。その人たちの支援、サポートに長期間携わっていく覚悟を決めて、法人格を取ってできることの幅を広げようということで切り替えました。
壊れた家にそのまま住んでいる在宅被災者
その時には、9月、10月になってもうすぐ冬が来る時期でした。東北の冬、石巻の冬って寒いですよね。なんだけど、壁に穴が空いてる、床がない、風呂もない、トイレもない、そういうような中で暮らしている人たちが多数いて、それで解決の目処が立たないっていう人たちがたくさんいて、そこに明確な公的支援が入るってめどもない状況でした。
なんでそういう大変な状況の在宅被災者を助けられないのかと、不思議に思っていました。それを教えてくれたのは『大災害と法』という本です。著者は津久井進・弁護士ですね。いまは日弁連の災害特別委員長やってる人です。この『大震災と法』を読んで、この人たちは法律的に被災者という扱いになっていない、ということがおぼろげにわかってきました。(Part2-1へつづく)
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