4-1.子ども中心のコミュニティづくり(2020年にじいろクレヨン)

2020年 にじいろクレヨンPart4-1

10年を区切りにする予定で始めた活動でしたが、今後も活動を継続していくことを表明しています。次なる目標の「子ども中心のコミュニティ」とは何でしょうか。お話しをいただきました。

動画は2020年6月30日「復興ボランティア学」、にじいろクレヨンの代表・柴田滋紀さんのお話です。2020年はオンライン開講だったので、授業内容を4本の動画で提供していただきました。今回は3番目の動画を3分割したものの1本目です。

最後は課題について話したいと思います

震災から10年目を迎える私たちにはいくつかの課題があります。
現在、皆さんもご承知の通り、石巻では去年から今年にかけて(2019年〜2020年)大規模移転が始まっています。やっとできた仮設住宅のコミュニティは崩壊し、また、いちから作らなければなりません。当然、子供達にとっても、見ず知らずの場所で過ごすことになります。子供を見守る町内会や子供会の組織が、まだできていない地域も多いのが現状です。公園があっても、みんな知らない人同士なので使っていません。

私たちは子供を中心にしたコミュニティづくりをしたいと考えています。にじいろクレヨンは、被災児童支援ということで、10年間被災した子どもたちの支援を続けるといって始めました。子どもたちが遊ぶことで人が集まって、大人たちも遊ぶ。遊ぶというか集まる。そうやって、見守っていく環境が、できればいいなと思って今は活動しています。公園でお昼ご飯食べたり、室内でお茶を飲んだり物を作ったり、子供も大人も自分らしく過ごせる場所というものを作っていけたらなと思っています。

子どもたちが地域に見守られて安心して過ごせる居場所づくり

さっきの公園の写真のように人は住んでてもコミュニティーがないコミュニティがないから子供を見守るコミュニティもないっていうのが、浮き彫りになったと思っています。だからこそ、私たちは子どもを見守るコミュニティーづくりをして行こうとしています。おそらくこれは被災地だけの話ではなくて、日本全国みんなこういう状況があるんだろうなあと思ってます。被災地では課題が顕在化されるといいます。日本全部で起きてる現象と子供たちが大人たちに見守られていない状況があるんだと思っています。

だから我々が今感じてやってることは、ある意味日本の最先端と言うか、みんな本当は困っていてどうしたらいいのかわからないことなんじゃないかなと思ってます。どいうことをしてるかというと、本当に難しいことではないと思ってるんですけど、子供達がのびのび遊べる環境を作って、大人達もそこに一緒にいる。ただそれだけなんだけれども、そうすることで、子どもたちは地域に見守られて安心して過ごしていけると思っています。震災があったことがマイナスなだけじゃなくて、プラスのことも大いにあるように、豊かな人間を育み、豊かな社会を作っていきたいそう考えています。

そして今、新型コロナウイルスの影響で、子供の遊び場づくり、居場所作り活動はお休みしています。しかし、これもまた震災と同じでないかと思ってます。いま子供たちは居場所がなくなり、外で遊ぶことはできなくなっています。いま我々ができることは何なのか、毎日毎日スタッフと話し合って、考え続けています。今も東日本大震災の時と同じで子供たちの居場所が奪われてしまっている状況があると思っています。だから何か、人と会っちゃいけないとかなっているけれども、どうしたら居場所ができるのかということを、まだ答えは出ていないんですけれども考え続けています。(おわり)

動画Part4-1(にじいろクレヨン)

やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援、復興起業家育成に関わってきました。大学では、震災復興を考える講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまてめて、公開しています。

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やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援や復興起業家育成に10年間携わってきました。現在は震災復興に関する講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまとめて公開しています。

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