東日本大震災では災害ボランティアセンターで活躍していた、石巻市社会福祉協議会の阿部由紀さん。災害ボランティアの力を借りて、地域の住民パワーを再起させる活動もしていました。その第一が側溝掃除でした。さらに、社協では被災者をコーディネイターとして採用し、地域と人をつなげる事業にも取り組んでいました
もくじ
2014年4月22日 石巻市社会福祉協議会 阿部由紀Part11
地域とボランティアをつなぐ
こういうこだわりって大事だったのですが、ボランティアだけが活動するのは、だれでもできるので、町内会と一緒に活動してもらうことにこだわりました。この第1番目が側溝掃除です。
なぜ側溝掃除にこだわったかというと、もう一回町内会の住民のマンパワーを起こしたかったというのと、行政に対してアピールするためです。ちっちゃい側溝はこうやって人力で取れますが、1メートルぐらいのでかい側溝になると、バキュームカーみたいなのでしか取れないのです。
それをアピールするために市役所にまず行って経路図というのをもらってきました。役所ではなぜ社協が側溝の経路図をもらうのですかと言われたのですが、一応こんなボランティア活動を始めるのでと言いました。
あとは、こういう活動をしてもらってから、町内会の会長から市役所に、バキュームで吸えと言ってもらう。すると、スムーズにやってもらえる。これを大街道地区から始めました。こういったこだわりが、こういう支援につながっていくのだろうと思います。石巻市民とボランティアが、こういった支援でいい形につながります。
写真にある、この笑顔で振り向いている彼女は、きっと石巻に思い入れを持って帰ってくれます。すると石巻にまた戻ってきたくなるのです。これは経済効果につながっていくはずです。こういうことを我々が言われずとも、やらなければならなかったことです。こういうことに、こだわってやってきました。
被災者と地域をつなぐ
今の職員配置はこのような感じです。災害復興支援対策課という一つの課で今、約5億円を使っています。その中でほとんど8割5分は人件費です。被災者雇用をさせていただいて、このような形で今、100名以上の体制で進めています。
石巻市からの紙で、また委託事業としてお金が来て、それを石巻の10のエリアに分けて事務局体制を整えてやっていく。これが先ほど言った監査法人が描いたものです。それを我々はやらせていただいてます。
訪問時間については何分とか、おしゃべりの時間は何分で計算するとこのぐらいまでいけますよというのを彼らは算出していくのです、本当に面白かったです。専修大の電気代を使わせてもらって申し訳なかったのですが、この事業をやるのに2時、3時まで毎日毎日、彼らはその期間で仕事を終えなければならないという彼らの仕事ぶりですよね。
俺らはそれに付き合わされましたけれども、タフです。2時、3時にここを帰っていって大崎古川のビジネスホテルに泊まって、ここへ朝9時に来るのです。
その人たちに組み立てをしてもらって、それをあと宮城県やサポートセンター支援事務所が研修やらでそういった人たちをスキルアップして支えていく。ど素人集団でしたから。
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