3.ひきこもり、久々の外出(2013年 TEDIC)

TEDIC

2013年6月11日 TEDIC 門馬優 Part3

東日本大震災後の石巻で教育系のNPOを立ち上げた門馬さん。ひきこもりだった学生時代、オンラインのコミュニティで毎日「病み日記」を書いていました。ところが、ある日そんなコミュニティで、ちょっと変わった書き込みを見つけました。それをきっかけに、門馬さんのひきこもり生活が変化します。

「病み日記コンテスト」で優勝したこともあります

mixi病み日記同好会
mixiで病み日記

mixiというのは、インターネット上で友達をつくったり、気の合う仲間同士でコミュニティーみたいなページを作って、いろいろ話をしたりするものです。

そこに、今はもうなくなってしまったのですが、「病み日記同好会」というコミュニティーがあったのです。僕が入っていたときはだいたい60万人ぐらい、ユーザーが加入をしているコミュニティーがあって。僕はその病み日記コミュニティーの中で病み日記をずっと書いていたのです。

病み日記コミュニティーはすごく面白くて、月に1回「病み日記コンテスト」というのがあります。いろいろなユーザーが投稿するのです。投稿する中で、誰の病み日記が一番病んでいるかというのを決めるコンテストがあるんです。僕はそれで優勝したくて、ずっと病み日記を書くわけです。

病み日記を書いていると何が起こるかというと、ちなみに病み日記コミュニティーの中の友達を「病み友」というんですけれど、その病み友がコメントをくれるんです。「いや、マジ、門馬さんの病み日記超病んでいますね」みたいな。「でしょう? これからも頑張る」みたいな、よく分からない会話をしているわけです。

僕は1回だけ、全国闇日記コンテストin病み日記コミュニティーの中で1位を取ったことがあります。1回だけですよ。そんなに病んでいません。そういうことをずっとやっていました。

場違いなトピックをきっかけに久しぶりの外出

門馬優

これを、どれくらいやっていたかというと、僕は大学1年生の後期からずっとひきこもりをしていたので、夏休み明けの9月ぐらいから翌年の2年生に上がるまで、3月ぐらいまでずっとずっとひきこもりをしていました。大学1年生の後期は、非常に恥ずかしながらですが、単位がゼロというのが僕の大学時代でした。

そんな生活をしていたときに、病み日記コミュニティーが僕の人生を変えてくれたのです。そこにたまたま投稿がありました。mixiの病み日記コミュニティーです。どんなもの好きだろうか、という話です。あるとき、全く毛色の違う投稿があったのです。それは何かというと、「将来の先生志望集まれ」みたいなイベントがあったのです。

僕、大学に行った理由は、自分が教員になりたくてというところがあって大学に進学したのですが、そういう友達関係に悩んだり、ウイニングイレブンにはまって「カズをいかに育てるか」みたいなのにはまっているときに、自分がそもそも何で大学に入ったのかを忘れていたのです。

そのときに、たまたま「先生志望集まれ」というトピックを見て、分からないですよ、今だから言葉にできますけれど、「あ、なんかこれ行かないといけないんじゃないか」みたいにすごく思ったのです。

そして、そのイベントに行ってみました。それがひきこもりから脱した初めてのときです。「太陽まぶしい」みたいな感じです。モグラ状態ですから、本当にまぶしいんですよ、初めて出たときって。

動画Part3(TEDIC 門馬優)

やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援、復興起業家育成に関わってきました。大学では、震災復興を考える講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまてめて、公開しています。

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やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援や復興起業家育成に10年間携わってきました。現在は震災復興に関する講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまとめて公開しています。

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