2.国際協力のノウハウを「復興支援」に活用する(2013年JEN)

JEN

2013年5月14日 JEN 西村真由美 Part2

東日本大震災の復興支援のためJENの職員として派遣され、気がつけば石巻常駐となっていた西村さん。JENは国際協力のNGOで、途上国で地域の自立支援をしていました。JENの考える「自立」とは3つの要素で成り立っています。そこで培ったノウハウを東日本大震災の復旧・復興活動に適用するため、JENは地元スタッフを採用し地域の自立に向けた取り組みをしています。

国際協力のNGO、JENの考える「自立」とは

JENの考える自立とは

JENの活動紹介に移りたいと思います。パンフレットもお配りしてますので、大体のことはそれを見ればわかります。JENは1994年の旧ユーゴスラビアの内戦の時にできた、国際協力のNGOです。世界各国の災害とか、紛争が起きた国に行って、緊急援助から復興援助、そして自立へのサポートをミッションにしています。

これから「自立」という言葉が結構でてきます。これはうちの団体のキーワードなので補足したいと思います。うちの団体では「自立の三要素」を定義しています。これはJENとしての定義ですから、参考程度と考えて結構です。

一つ目は「課題を設定できる」、二つ目は「課題を自力で解決できる」、そして、三つ目は「課題解決に周りを巻き込める」、これを「自立の三要素」として定義しています。このような支援を世界各国で展開しています。この中でも大切なのは「周りを巻き込む」だと私は思っています。よろしければ、この三つの要素を頭の片隅において聞いていただければと思います。

出張で来たはずが、いつの間にか石巻常駐に

JENの緊急支援

これから石巻での話をします。ご存知の通り、石巻は今回の震災の中でも特に被害が大きかった地域でした。私たちJENも震災の起こった翌日に支援することを決定して、3月20日に石巻へ派遣しました。私は3月20日にこちらに入って、25日に現地事務所を設立することになりました。

私はこの時、出張と言われて来てたのですが、大体2週間くらいという話だったのですが、4月になり、5月になり、そして夏が来て、気がつけば夏が終わる9月ぐらいになって、やっと出張じゃなくて常駐だよっていわれました。そのまま今に至るまで、もう2年以上こちらに住んでいます。

2011年の4月の半ばに、一番最初の現地スタッフを6人採用しました。JENがミッションを行う時は、現地のスタッフを採用することを徹底してやっています。こちらでも震災から1カ月後くらいにスタッフを採用して、その後もずっと現地のスタッフと共に事業を展開してきました。もちろん入れ替わりはありますが、いま現地スタッフが11名くらいおります。

これは当時の事務所です。いまの事務所は駅前にあるのですが、その当時は石巻専修大学のテニスコート裏の土手を降りた辺りに、掘っ立て小屋があったのですけれど、松久建設のプレハブが建っていました。当時は、だいたい4月から6月ぐらいまで、この事務所をを使って、私もここでみんなと雑魚寝とかしながら生活をしていました。

動画 Part2( JEN 西村真由美)

やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援、復興起業家育成に関わってきました。大学では、震災復興を考える講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまてめて、公開しています。

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やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援や復興起業家育成に10年間携わってきました。現在は震災復興に関する講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまとめて公開しています。

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