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2013年4月23日 みらいサポート石巻 中川政治 Part15
東日本大震災では多くのボランティアが活躍しました。みらいサポート石巻の中川さんは、ボランティアとか復興の意味は定まっていないけど、元に戻るために自発的に取り組む、生活を再建するために何かするというのが、復興ボランティアだといっています。
復興とボランティアの意味って何でしょうか
実は僕、困っていたのですが、今日の講座名「復興ボランティア学」ってあるけれど、復興もボランティアも実はあんまり定まってない言葉なんです。復興って何でしょう。どうなったら復興ですか。
やはり仮設住宅って仮設住まいで、復興っていうのはなかなかいいづらいので、公営住宅への移転っていうのが復興の証しなのかなと。あるいは生活再建。私の生活が何とかなるのが復興だとか。元の稼ぎ、例えば収入が震災前に戻れば復興だよ。いろいろな意見があるので分かりにくいのです。
一方でボランティアってなんだろう。これこそウィキペディアに書いてあるんです。こんなところです、自分でやります、無償でやります。あるいは社会のため、他人のためにやります。あるいは創造性がある新しい試み、こんなのがボランティアなのかなと思います。
元に戻るために自発的に取り組む。元の稼ぎを得るために無給でやる。要は元に戻るため、生活を再建するために何かするというのが、復興ボランティアなのかと思います。もちろん被災者の方が震災以前を取り戻すために、こういうことをやるっていうのもあります。外からのボランティアと、もともと石巻にいた方が混じり合ってやっていって、あなた被災者、わたし支援者っていうな関係性じゃ全然なくなってくるんです。
自発的に何かをすることがボランティアです
そうすると、例えば仮設に住んでる人だって、隣がいつも気になる。僕はそういう人って、ボランティアに近いと思うんです。自治会長さんだってボランティアだと思うんです。別に引き受けなくたっていいのに、わざわざ会長になって、厄介ごと引き受けている。うちの仮設が傾いただの、冬は凍っただのってやっている。
そうやっている人は自発性があったり、みんなのためだからと思ってやっています。みなさんも支援者とか被災者とかじゃなくて、自分で何かできることがあるかなと考えてもらえるといいなと思います。
そのヒントといいますか、僕もちょっと考えてみました。さっき見たスライドなんですけど、現在の中心市街地はこんなにきれいになっていました。すごいきれいになってますよね。ある意味復興、あるいは復旧っていう人もいますが、これ以上何を望むかです。でもやく見ると、お店のシャッターは閉まっています。あるいはここ、もう解体しますの印です。こっちは解体してます。解体して、その先どうなるのかというと、空き地の町になります。
すでに中心市街地のあっちもこっちも空き地になっていて、ここをどうするのかっていうのと、やはり何かやることっがあると思うんです。空き地のままでいいっていったら、それでお終いです。でも、空き地のままでは良くないと思ったときに、何かしようということが生まれるんじゃないかと思うんです。
数字を上向きにすることだけが復興なのか
中心市街地の商業統計っていうのがあって、何年か置きにしかとらないんですけれども、平成6年を1としたグラフです。そうすると16年、19年と右肩下がりです。紫の線は中心市街地の商店の数です。水色の線の従業員数も右肩下がりです。黄色の年間販売額は、平成9年にちょっとだけ上がってますけど、あとは下がってます。
要は平成6年に比べて平成19年は、この全部の数字が半分になってます。いまも震災前よりいいかどうか全然分かんないです。一部の居酒屋さんとかは大繁盛しているかもしれませんが、これで上がってるようには見えないです。
復興ってどこでしょうか。このままいったら下がるだけでしょうね。決して上がることはないです。元の生活ってこうだったから、この流れで水平に戻せるでしょうか。それとも、昔に戻るくらいに、こんな急に上向きになるでしょうか。
今すごく難しい時期にきてると思います。復興って何だろうっていうのも本当にこれから考えないといけない。その中で自分たちNPOができることは何だろうって、考えなきゃいけないと感じています。
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