東日本大震災の復興支援に関する意識の変化が感じられた2017年(復興ボランティア学)

2017年復興ボランティア学チラシ
2017年復興ボランティア学チラシ

運営に不安を抱えつつ、2017年の「復興ボランティア学」は始まりました

東日本大震災への意識の希薄化は、大学の教職員のみならず学生へと浸透してきました。その象徴として2017年の復興ボランティア学は、突然マンパワー不足に見舞われました。復興ボランティア学の運営を担っている山崎ゼミの学生が5人に激減したのです。しかも、この年に入ってきたゼミ生は1人となって、今後の運営に大きな不安の残る展開となりました。言いたいことは山ほどありますが、学生の気質の変化を肌感覚で感じ取ることができました。

復興ボランティア学を、少ない人数で運営するために、2年間続けてきたグループ発表をやめることにしました。それまで、授業の記録撮影をお願いしていた舛井ゼミの協力も得られなくなって、自分たちでビデオ撮りをすることになりました。こういうときの撮影は、一回しかチャンスがないのに、電池切れや、スイッチの入り忘れ、マイクの動作不良など、失敗も多い年でした。

少人数での運営だったからこそ、当事者意識を持てたのです

大変だったのは毎年最終回に土曜日1日を使って、開催する「復興ボランティア学EXPO」でした。午前は復興支援団体によるアクティビティです。10団体程度にご参加いただき、小教室を1つブースに見立てて、各団体の活動に則したアクティビティをしてもらっています。

そして、午後はゼミ生がファシリテーターになって「復興ボランティア学ワークショップ」をします。復興ボランティア学の受講生が100人程度いたので、この年は3クラスに分けて実施しました。学生がファシリテーターになって、学生に対してワークショップを実施するので、かなりのプレッシャーとなります。この時は、5人で午前と午後のイベントを回していたため、お昼ご飯を食べる時間もなく1日があっという間に過ぎていきました。

この年から経営学部の教育課程も変わり、初年次教育重視のプログラムとなりました。ゼミ生には、SA(Student Assistant)になってもらって、授業のお手伝いをしてもらっていました。本当によく動き、よく努力した5人でした。他の学生が震災を「過去のもの」と感じているなかで、当事者意識を持って、震災の教訓を伝えようという意識を持っていたゼミ生たちでした。

2017年「復興ボランティア学」講義スケジュール

さて、「復興ボランティア学」の授業です。2017年は、一部授業で、1時間話してもらうはずが40分で終わってしまい、あせって質問でつなげるなどといったことはありました。また、ビデオの撮影を失敗したこともありました。そうした小さな失敗はありましたが、講師の直前キャンセルもなく、平穏に終わることができました。

2017年の講師と登壇日は下表をご覧ください。

4月25日石巻市社会福祉協議会
5月9日 アスヘノキボウ
5月16日石巻市子どもセンター「らいつ」
5月23日みらいサポート石巻
5月30日BIG UP 石巻
6月6日ボランティア募集企画
6月13日ぐるぐる応援団
6月20日応援のしっぽ
6月27日石巻復興きずな新聞舎
7月4日日本カーシェアリング協会
7月11日石巻復興支援ネットワーク
名称は2017年当時のものです。ガイダンスや学生向けの授業日程は含まれていません。

やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援、復興起業家育成に関わってきました。大学では、震災復興を考える講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまてめて、公開しています。

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やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援や復興起業家育成に10年間携わってきました。現在は震災復興に関する講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまとめて公開しています。

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