わが家の災害対応ワークショップもここからが本番です。ここまで自宅、家族、地域について検討してきました。次は被災した状況を想像して、その時、何が起きて、それにどう対応をしたらいいのかを考えます。震災が起こって時系列でどんな出来事が起こるのか、もし対応のわからないことや、困難があれば、書き出しておきます。そうやって、事前に想定することが災害への備えになります。
もくじ
2014年4月29日ピースボート災害ボランティアセンター
小林深吾 Part6
もし大きな地震が起こったらどうなる?
大きな震災が起こったら。もちろん、東日本大震災を体験した人もいるかと思うので、ちょっと振り返りになるかと思います。例えば、通信。安否確認の情報、通話が急増して、電話とかメールがつながりにくくなるとか、停電によってインターネットが使えなくなるとか、通信機器が使えなくなるということが起こります。
ほかには、ライフラインでいうと、電気・水道・ガスのライフラインが止まる。特に、ガスは復旧に時間がかかって、それが遅れれば遅れるほど生活が大変になる。交通。電車とか公共機関が止まってしまう。特に、石巻だと車で通っている人もたくさんいると思うのですが、交通規制が起こったり、大渋滞が起こりますね。
仙台であれば、例えば、帰宅困難者が生まれてしまうことが考えられます。建物とか道路とかは、倒壊したり、ガラスが割れたり、地割れがしたり。マンホールが盛り上がったり、木造の住宅が燃えたりということが起こるかと思います。
皆さんは、避難所に避難することになると思うのですが、その避難所の中にはいろんな人が生活しています。赤ちゃんもいるかもしれないし、家族で避難している方もいるかもしれないし、おじいちゃんおばあちゃんといった高齢者がいるかもしれない。いろんな方がやってきます。
というのを踏まえて、今から実際に被災した状況をイメージして、どういうことが起こって、もし それが起こったときどういう対応をするのか、というのを考えてみたいと思います。
被災状況をイメージして書き出してみよう
『被災した状況をイメージしてみよう』というA3の紙を出してください。ここからが本番ですよ。皆さんのイメージをフル活用してもらって、考えてほしいことは3つあります。
前提として、今から被災した状況を想定するのですが、この想定の主人公はあなた自身です。なので、一人称で考えてください。自分がもしそうなったらどうするのかということを考えてください。
1つ目、時系列で、どのような出来事が、震災が起こってから起こるのかというのを想像してみてください。
2つ目、その出来事、例えば、震災が起こって、大きな地震で家具が倒れてきたというような出来事に対して、あなたはどのような対応をしますか。自分のする対応というのを考えてみてください。
3つ目、これが分からないとか、疑問が残るということもあるかと思います。なので、そのときに感じる困難とか疑問があれば書き込んでください。いいですか。これが、この『災害をイメージしてみよう』の前提です。
じゃあ、どういう想定にするか。ここから書き込んでみてください。想定は震度7。冬。晴れた時期。平日で、時間帯はあなたが家にいる時間帯。例えば、普段平日は学校に行っています、というときは、朝の時間帯は家にいますよね。夜の時間帯は、家にいるかもしれないですね。なので、平日で、家にいる時間帯を自分で設定してください。
平日の中で、自分は朝いるなら朝でもいいし、夜でもいい。どっちでもいいので、平日で家にいる時間帯を設定してください。もし、既に地震の対策とか災害の対策をしているものがあれば、書いてみてください。「あなたは自宅にいます」ということで、あとの家族は何をしていますかというのを考えてみてください。
震度7ぐらいの地震と言われてもよく分からない、という人もいると思うので、こんな感じです。もし、その地震が起こったとしたら、人は自分の意思では動けないぐらい激しい揺れです。ほとんどの家屋は大きく移動し、倒れるものもある。耐久性の高い建物でも、傾いたり、大きく破損するものもある。
電気・水道・ガスが止まります。携帯電話はつながりません。交通機関がまひしています。もし、自分が住んでいる所が沿岸地域であれば、沿岸地域は大津波警報・津波警報が発表されます。というのが、ここでの想定とします。
じゃあ、今から10分ぐらい、震災が起こって時系列でどんな出来事が起こるのかということと、起こった出来事に対してどういう対応をするのかということと、もし、対応が分からないとかそういったものがあれば、疑問とか困難とかを書いてみてください。
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