4.自宅の中の安全を確保する

ピースボート災害ボランティアセンター

「わが家の災害対応ワークショップ」というテーマで、ピースボート災害ボランティアセンターの小林深吾さんからのお話しです。Part3は建物としての自宅について知ることでした。今回は災害が起きた時を想定して、自宅の中で身の安全を確保するためには、何をしたらいいのか考えます。

2014年4月29日ピースボート災害ボランティアセンター
小林深吾 Part4

自分の家の見取り図を書いてみよう

では、ここから皆さんにやってほしいのですけれども。4ページ目の「自宅を知る」というところ。ここに方眼用紙が書かれています。この次のページは、前のスクリーンに出ている、防災家の場合の自宅の平面図が描かれています。今から3分ぐらいで、自分の家の中でよく使う部屋の見取り図を描いてください。

そこには、家具、例えば、テレビとか食器とか本棚とか、そういったものも含めて描いてみてください。ここでは絵心とかは特に問わないので、下手でも大丈夫です。自分が普段過ごしている部屋の見取り図、間取りを、3分ぐらいでしゃしゃっと描いてみてください。お願いします。

家具の安全対策でリスクを減らそう

消防庁の調べによると、地震によるけがの原因の30~50%が、家具の転倒・落下・移動によるものなのです。逆に言うと、家の中で家具の移動・転倒・落下の防止をしていれば、このリスクは下げられるということになります。

今、描いてもらった見取り図の中で、「この棚は危ないかも」とか、「この冷蔵庫は危ないかも」みたいな所に、一回チェックをしてみてください。「このテレビ、落ちてくるかもしれない」とか、「この本棚、寝ていたら私の上に落っこちてくる」とか、安全対策ができていないというものがあればチェックをしてみてください。

いいですか。安全対策、これも「ちょっとここは危ないな」と思った所があれば、『家に帰ってからやることリスト』に、「ここの場所、ちょっとチェックしなきゃいけない」というのを書いておいてください。

例えば、「棚が倒れないようにしなきゃいけないな」とか、あとは「テレビが倒れないようにしなきゃいけないな」ということを、リストのほうに書いてみてください。

具体的にどういう安全対策が必要なのかというのは、ワークブックのほうにも書いてあるので、今はそんなに細かく説明しません。基本的に、棚とか食器棚、本棚、冷蔵庫というのは、固定されていたほうがいいですよね。固定されていないと倒れてしまう。

借家の人もいると思うので、そんなに壁に穴とか開けられないかと思います。そういうときは、下にストッパーを付けたり、天井に支えを付けたりという用品が売っているので、家にあわせて、それも調べてみましょう。

わが家のセーフティーゾーンを確保しよう

あとは、例えば、倒れてきた棚とか家具とかによって、逃げ道がなくなるかどうか。それによって逃げられなくなるかどうかもチェックしてみてください。

そんなにすべて完璧な安全対策はできないと思うので、家の中でも「ここの場所は安全」という場所も考えてみてください。一般的には、結構壁に囲まれているトイレとかは安全です、というおうちもあったりします。

ちなみに、うちの寝室は、寝るベッド以外は何も家具を置いていないです。こんなかたちで、どういった安全対策が必要なのかというのがワークブックに書かれています。家に帰ったときに実際に棚とかを見ながら、どういう方法だったら家ならではの安全対策ができるかなと考えてみてください。

やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援、復興起業家育成に関わってきました。大学では、震災復興を考える講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまてめて、公開しています。

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やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援や復興起業家育成に10年間携わってきました。現在は震災復興に関する講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまとめて公開しています。

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