阪神大震災の活動を生かして、一般的な災害支援ではなく、特別な支援が必要な人たちが必要としていることを調べて、それを手助けできるNPOへつなぐ活動が始まりました。河内さんは先遣隊として3月17日から被災地へ、そこで関西や関東からボランティアを1週間ずつ派遣する「つなプロ」の活動を立ち上げました。
もくじ
2014年5月13日 Edge 河内崇典 Part2
特別な支援が必要な人たちの力になりたい
皆さんテレビを見たり、ボランティア活動して、知ってる方も多いかと思いますが、避難物資を届けたりとか、炊き出しをしたりとか、瓦礫撤去をしたりとかっていうようなボランティアは数多くいました。
けれども、特別なサポートを必要な人としてる人に対しての支援っていうのは、なかなか現地で行われていなかったのです。阪神大震災の活動をいかして、そういうスペシャルなサポートが必要な人たちに支援を届けようというような形になりました。
例えば、スペシャルっていうことでいくと、障害を持った人たちであったり、高齢で介護が必要な方、妊婦さんであったりとか、アレルギーを持っていて避難物資を皆さんと同じように食べることができないとか、目が不自由であったりとか、耳が不自由であったりとか、外国人であってなかなか情報を得ることができないとか、というように特別なサポートを必要としている人たちです。それに特化してアセスメントをしていく団体を立ち上げました。
それには仙台にあるせんだい・みやぎNPOセンターと、東京にある日本財団と、エティック、関西は多くのNPOが集まってできたスペシャルサポートネット関西っていう4つの団体が連携ししています。そして、避難状況が情報として入ってこないので、まずは現地に入ろうということで、僕自身が先遣隊に選ばれて3月17日に仙台に入りました。
すぐ3月17日に仙台で事務所を借りて、生まれて初めての寝袋生活でした。大変ですね。僕、アウトドアとか大の苦手ですから、3月14日、15日ぐらいに、アウトドアショップに行って寝袋を買ったり、リュックサックを買ったりしながら、これからどんな支援が必要とされてるのか分からないなかで飛び込んだことを覚えています。
3月17日に石巻に入って、18日から避難所でのアセスメントをしました。そこでいろいろなボランティアと出会って、「つなプロ」(注:「被災者をNPOとつないで支える合同プロジェクト」の略称)といって関西や関東から100名ぐらいのボランティアを1週間ずつ送るというような活動を、約半年間続けました。その中で見えてきた課題を全国の先駆的な取り組みをしているNPOにつなげていくっていうようなことをやっていました。
被災者支援から地域の課題解決の支援へ
僕自身は2カ月間ぐらいなんですけれども、なのでその間は香林寺っていう登米市にあるお寺を借り切って、そこでいろんなパソコンやネット環境を入れて、そこから避難所へ回っていくっていう活動を行いました。3カ月たったあとは避難所から仮設住宅に移行していくので、避難所の運営のサポートであったりとか、仮設住宅のサポートであったりとかっていうようなことをやっています。
そのあとっていうのは、仕事が皆さん失うっていうところもあったので、小さなビジネスを起こすサポートをしていこうってなります。僕、社会起業家だとか言いましたけど、そういう社会的な課題を解決するために、ビジネス的な手法で小さな仕事を起こすっていうことが、実は大の得意なんですね。その大の得意をいかして、そういうことを起こしたいっていう若者のサポートを今もなおやっています。
というところが「み・らいず」とは違って、「エッジ」という団体なんです。そこではソーシャルビジネスというか、社会課題に取り組むような若者のプランをブラッシュアップしていくっていうような、社会的課題を解決するビジネスの家庭教師みたいなこともやっています。
だからもし今日この話を聞いて、大阪から来たあいつ、あんまおもんないなと思うのも1つです。いや、ただなんか自分でもこういう課題、実は石巻とか震災が起こったことによって課題が多いわけですから、それを解決したいという思いをなんとなくふつふつと持っていたり、何か行動を起こしてもなかなか形にならなくて、どうやったらビジネスになるんだろうっていうところのサポートも僕自身はやったりしています。
もし何かこの授業をきっかけに自分もこういう取り組みしたいなとか、なんかそういうビジネスを起こしてみたいなとか、ビジネスじゃなくてボランティアサークルを立ち上げたいなって思うんであれば、もってこいの機会です。
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