4.ビジネスサークルで課題解決を実践(2013年ワカツク)

ワカツク

2013年5月21日 ワカツク 渡辺一馬 Part4

仙台で若者の社会参加と人材育成を手がけるワカツクの渡辺さん。新設の大学でビジネスサークルを作りました。ところが最初の仕事は、学生の遊び程度企業の担当者は対価を払う気がなかったため破談になります。ところが、それを見ていた宮城県のワールドカップ招致委員会から声がかかり、初めての仕事の受注に至りました。さて、彼らの努力がもたらした成果はいかがなものだったのでしょうか。

サークルでビジネスごっこしていました

サークル活動

当時、僕たちが参加したサークルで、すごく読みにくくて申し訳ないですが、「デュナミス」というサークルに僕は入っていて、そこでいろいろなビジネスごっこをしていました。

ビジネスといっても、右から左に物を流して粗利を取るようなビジネスではなくて、「こういうことで困っているのですが、どうにかしてくれませんか」というボールをもらって、そのボールを「じゃあ、こうやったらうまくいくんじゃないですか。つきましては、こういう金額で私たちやりますけど」みたいなことをしました。

1回目、一番初めに来たボールは、ブランメル仙台というサッカーチーム、現在のベガルタ仙台さん。当時あまりお客さんがいなかったのです。今はちゃんと客が集まりますけれど、もう何千、何万枚と無料券を配っても、当日お客さんが1,000人も来ない、2,000人も来ないような球団でした。

そこに、「このままではやばいから、客を呼ぶためのことを考えてください」と思ったらしく、ブランメル仙台の運営をしている会社の方が大学に来て、「大学で何か一緒に考えてくれないか」ということをアジっていき。アジっていったものに対して、学生の僕たちが企画を作って持っていきました。

持っていって、「これをやるなら、これぐらい金額がかかります」と言ったら、発注者が絶句するわけです。「おまえら、金取るのか」みたいな顔をして。だってそうでしょう、金かかるもん。僕たちこれを考えるために何日もみんなで話し合いをして、これをやるためにバイトとか休んでやるんだから、金をもらって当たり前でしょう。そういうことをやれと、あんた大学に頼んだんだぜ、という話をして。

でも「金がないから駄目です」と。ボランティアというテーマの中で話をすることに少し違和感があるかもしれませんが、僕はこの大学を卒業するまでに、自主的であることとか自発的であるということと、お金をもらう、もらわないということは別次元の話だということをたたき込まれました。これは今日説明すると長くなるので、そんなことがあって、1回目は仕事になりませんでした。

宮城県のワールドカップ招致委員会の仕事を受注

ワールドカップ招致委員会の仕事

たまたまその話を見ていたほかのサッカー関係者がいました。ワールドカップを日本でやるからやらないか決まっていなかったころです、当時1997年は。日本でやるのか、韓国でやるのか、共催でやるのかはともかく、宮城県でワールドカップのサッカーを持ってくる招致委員会の仕事を、そのチームですることになりました。

やったことはベタベタです。イベントの企画をしますとか、ホームページを作りますとか、そんなことをさせていただきました。恐る恐る「金がかかりますけれど」「あ、いいよ。金はかかるでしょう。持っているから」。むしろ、使うあてがなかったぐらいのようでした。

1998年から実質的に仕事を始めて、2002年まで4年間お付き合いをさせていただきました。ホームページを作りました。作れないのに。誰か作れるだろうと思って、「作れる?」と言われて「作れます」と言って、大学に戻って作れそうなやつに「作れるよな?」と聞くと、「作れると思うよ」というのを積み重ねていって、作ってお金をもらって、どんどん腕を上げていきました。

プチ自慢は、2002年のワールドカップの本当に開催している時期に、「ワールドカップ」ってGoogleで検索をすると一番上に私たちが作ったホームページが来る。「ワールドカップ」で検索してですよ。「ワールドカップ 宮城」じゃないですよ。Yahooさんが作ったもの、博報堂さんが作ったものよりも、僕らのほうが上に来るということをして、大変に人気を博すというか、よく見ていただくサイトを作ることができました。

動画 Part4(ワカツク 渡辺一馬)

やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援、復興起業家育成に関わってきました。大学では、震災復興を考える講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまてめて、公開しています。

関連記事

団体別インデックス

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


最近の記事

  1. 12.東北で手仕事のタネを育てたい

  2. 11.笑顔の最大化がゴールです

  3. 10.OCICAが切り開いた外の世界

  4. 9.売るためにはデザインが鍵だった

  5. 8.鹿のツノでものづくりをしよう

やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援や復興起業家育成に10年間携わってきました。現在は震災復興に関する講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまとめて公開しています。

TOP
CLOSE
Translate »