12.復興支援を続けるために必要なこと(2013年プロジェクト結)

プロジェクト結

2013年7月9日 プロジェクト結 長尾彰Part12

長尾さんは、プロジェクト結の理事長として、プロボノによる復興支援を続けてきました。その経験のなかで学んだ活動で大事なことは、自分たちの活動が社会にどんな影響を与えているのか常に考えることだと言っています。復興支援の現場では、支援をすること、人が人を助けることは何なのか、常に問いかけることが大切なのです。

続けるためには資金も人も必要です

プロジェクト結の課題
プロジェクト結の課題

最後今僕が考えているプロジェクト結の課題、大きく4つです。1つ目は資金面の問題。プロジェクト結の決算公告を、実はウェブサイトでも公表しています。いくらぐらいの予算でプロジェクト結を回しているのか、決算公告という財務諸表です。第2期目、これは昨年度のもの。これもインターネット上でオープンにしていますから、目を通してみてください。

ざっくりお話しすると、だいたい年間3,000万円ぐらいの予算を使っています。3,000万円をどこからか集めてきているかというと、助成金、寄付金で集めています。何か収益事業、もうかるような事業をしているわけではないので、助成金と寄付金が主な収入源です。

3,000万円だと、何とか回るぐらいの規模です。ただ、これをきちんと、これから3年、4年続けていくためには、まだまだ資金をたくさん集める必要があります。これをどうやって集めるのかということを、日々考えています。これは課題の一つ。

それから「人材」とあります。2つ目の課題。いろんな人たちにかかわってほしいのです。それから、石巻の人たちにももっとかかわってほしい。ちょうど今日は、石巻で友人になった津田さんがいらしてくださいました。ありがとうございます。石巻の人たちにもっともっとかかわってほしいなと。僕は東京に住んでいますが、2年半ずっと石巻に通い続けています。

2年半ずっと通い続けても、やっぱり「東京の人」なんです。どれくらい石巻に住んだら「石巻の人」と思ってもらえるかは別として、いろんな人たちにもっとかかわってほしいと思っています。ぜひ皆さんも、プロジェクト結の事務所に一度遊びに来てください。いろんな人にかかわってほしいのですが、まだまだ人手が足りていません。

活動をいつまで続けるのか、どのように評価するのか

長尾彰

「ゴール設定」とあります。ゴール設定は、いつまでやろうかなと思っています。最低3年はやるということで、プロジェクト結を立ち上げました。ぼちぼち3年目が終わろうとしています。

おとといの運営会議で、「もう3年ぐらいはやらないといけないよね」と。もう3年ぐらいはやることになりそうです。でも、トータル6年の活動だけで復興が進むとは思えないので、やっぱり10年ぐらいは続けなければいけないのかなと。引き際を考える必要があるな、というのが課題です。

「提供価値の指標化」、ちょっと難しいことを使っていますが。プロジェクト結だからできることは何かということをはっきりさせることが、今必要だと思っています。われわれじゃなくてもできることは、われわれじゃない人がやればいいし。じゃあ、プロジェクト結だからできること、価値があることは何かということを、目に見える数値に置き換えるとか、言語化するとか、そういう指標化をする必要があると思っています。

動画Part12(プロジェクト結 長尾彰)

やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援、復興起業家育成に関わってきました。大学では、震災復興を考える講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまてめて、公開しています。

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やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援や復興起業家育成に10年間携わってきました。現在は震災復興に関する講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまとめて公開しています。

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