2.なんとなく入った大学で、卒業してから進路を考えた(2013年 ピースボート災害ボランティアセンター)

ピースボート災害ボランティアセンター

2013年6月25日 ピースボート災害ボランティアセンター 小林深吾 Part2

東日本大震災後、石巻へ派遣され災害復興活動に従事したピースボートの小林さん。なんとなく大学へ入って、就職活動もせずに卒業してしました。そこで、人を相手にする仕事をしたいと考えて、いろいろな経験や出会いを求めてピースボートに参加します。

就活もしないでピースボートに乗船

大学へ入った理由

僕の話を少ししていきたいと思います。僕は高校を卒業してから千葉の大学に行きました。はっきりした理由はなくて、たまたまその大学に入ったというのと、ちょっと一人暮らしがしてみたかった、くらいです。結局、受かった大学がそこだったという話です。特に何か志があって、「こんなのがしたくて」というわけでもなく、その大学に入ったということなのです。

そのあと就職活動をせずに、社会人になるのも、会社で働いて給料をもらってサラリーマンをやるのは嫌だなと思っていました。専攻していたのが臨床心理学だったので、心理職の仕事に就くのがいいかなと思っていたのです。ただ、臨床心理学を専門にする仕事に就くためには大学院に行く必要があったので、大学院に入れたらいいなと漠然と思いながら、ほぼ就活をせず、そのまま大学を卒業しました。

そのころ2DKぐらいの家を3万ぐらいで借りて、そこにいろんな人が入り乱れているような生活をしていました。そんな学生生活を送っていました。何をしようと思ったかというと、もちろん臨床心理学は大学院に行って勉強するのも、学問を積むという意味ではすごく大事なことなのですが、個人的には人を相手にするような仕事をしたいと漠然と思っていました。

ただ、人を相手にするような仕事は、もちろん学問も必要だけれど、もう少しいろんな経験を積むとか、いろんな世界を見ることが大事なのではないかと思い始めました。3月に大学を卒業した後、4月からピースボートの船に乗って地球一周の旅に参加することになります。

船で世界を巡れば何とかなると考えた

ピースボート

国際交流NGOピースボートと言われているのですが、だいたいこの客船を使って、年に3回ぐらい地球一周の船旅を行っています。山手線みたいな感じで、ずっと船が地球のどこかを回っているという感じです。日本に帰ってきても、数日たつとまた世界一周の船旅に出ていきます。

この船が全長200メートルぐらいあって、スピードはどのくらい出ると思いますか。普通、3カ月かけて地球一周しようと思ったら、だいたい原動付自転車と同じくらい、30キロぐらいで通常は動いていきます。30キロぐらいの速度で海を渡って、だいたい20カ国ぐらい行って地球一周すると、800人から1,000人ぐらいの人たちが乗っています。

僕が行ったことがある国というのは、実は港のある国がほとんどで、内陸の国、例えばモンゴルとかスイスとか、そういった国はあまり行ったことはないのです。石巻は川があって港があって、すごく僕にとっては親しみやすい場所です。

港町って魅力的な町がすごく多くて、魚介類がおいしかったり、物を運ぶための港だったりすると、そこにはいろいろなものが集まってくるので人のにぎわいがあったりします。ただ、働いている人たちはちょっと気性の荒い人たちが多かったというのが、いろんな港町を見ているとそんな感じがします。このクルーズに、就職活動もせずに乗ってしまいました。

やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援、復興起業家育成に関わってきました。大学では、震災復興を考える講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまてめて、公開しています。

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やっさん

東日本大震災の仮設住宅支援や復興起業家育成に10年間携わってきました。現在は震災復興に関する講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまとめて公開しています。

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