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2013年6月4日 石巻ふるさと復興協議会西本健太朗Part4
大学を卒業して間もなく被災地で支援活動をしていた西本さん。避難所の聞き取り活動の次は、石巻の避難所でリーダーの人たちのお手伝いをすることになりました。避難所本部の人たちでは手が回らなかった、支援物資の整理や車の撤去の依頼など、避難している人たちが少しでも過ごしやすくなるように環境整備をしていました。
避難所では手の届かないところお手伝いしていました
1カ月ぐらい湊小学校で活動したあとに、すぐ近くの渡波小学校に携わることになりました。写真はもともと職員室だった場所ですが、物資が一杯に放り込まれていいました。避難所の本部の方も、どんどん物資が来て全然整理する時間もないというので放置状態でした。
これでも一応きれいにした後なのです。衣類などをサイズ別に、S・M・Lとか、靴とかを並べたりして、そこに避難している方々が物資を持っていきやすいように、整理の作業とか服の仕分けとか、いろいろなことをやっていました。ここで覚えているのは、奥のほうに黒板があると思いますが、職員室の黒板です。行事予定が3月11日のままになっていて、それを初めて見たときは思うところもありました。
次は、ちょっと分かりづらいと思いますが、避難所の出入り口に水たまりができる所があって。水にぬれないように最初はそこに畳とかを敷いていたのですが、畳も腐ってきて、すごいにおいがしていたので、畳を取り除いて、プールサイドとかにある石のブロックみたいなのを全部持ってきて通れるようにしました。
これは被災車両で、避難所に流れ着いてきた車です。避難された方が生活している小学校という生活空間の中に、最初行ったときは30台ぐらい車が流れてそのままの状態になっていました。子供もいますし、遊んで何かあったらいけないということで、30台もそういう車があるのであれば、市に早く撤去をしていただきたいということで、車種とナンバーを全部控えて市役所のほうに連絡をして、「撤去してください」というお願いをしました。
ガレキから大発生したハエには困りました
これは何か分かる方いますか。コーラじゃないです。当時いた方なら分かると思います。これはハエです。黒い所は全部ハエです。5月、6月、7月の暖かくなってきた時期に、ガレキからすごい数のハエが湧いてきて、普通に生活していても、ものすごいハエにたかられる状態だったのです。
その当時、ハエ捕りペットボトルというのが流行ったというか、浸透していました。お酒とお砂糖と酢を一定の黄金比率で混ぜると、ハエの大好きなにおいになって、寄ってきます。これはペットボトルに少し穴を開けているんですけれども、そこから入って、好きなにおいだからずっといるのです。どんどんハエが入ってきて、そのうちおぼれて死んでしまいます。
これは避難所の奥のほうが校舎で、校舎から離れた場所に設置しなければいけないというので設置してありました。ぶら下がっているボトルの黒い所は全部ハエで、下にも置いていますけど、全部ハエがいます。すごかったですね。一番端のペットボトルなんかは混合比率を間違っていたので、全然見向きもされていません。そうやって設置してから2日とか3日で、だいたいこれぐらいたまっていました。避難所に来ていたほかのナースの方々とか衛生面に関係している方と一緒に、こういうのを定期的に取り換えるということもやっていました。
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