11.支援活動と大学生活は似ています(2013年 石巻ふるさと復興協議会)

石巻ふるさと復興協議会

2013年6月4日 石巻ふるさと復興協議会 西本健太朗 Part11

震災後、関西から石巻へ来て、仮設住宅の支援活動をしていた西本さん。最後に、これまでの話を聞いてボランティア活動に興味をもった受講者のために、どんな団体へ参加すればよいかアドバイスをしてくれています。西本さんは、復興の主体は住民なので、できるだけ住民の取り組みを応援することが復興へつながるので、ボランティアにはそういった視点が必要だと言っています。

住民さんのイベントを手伝うことが一番の貢献です

ボランティアをやってみたいと思ったら

今の話も心に留めていただいて、もしやってみたいと思うのであれば、まずは長期的に活動を継続している団体さんがいいです。こういう講座で、本当に力のある方々が取り組んでいらっしゃるので、取りあえずこの講座に出られているような団体さん、お話しされているような団体さんのところで、興味を持つものがあればそこに声を掛けて行ってみるというのもアリだと思います。

僕が大事だと思うのは、地元の住民さんが自分たちで取り組んでいる行事とかイベント、町内会のイベントとか、そういうものです。結局、誰のための復興かというと、住民さんのためなのです。だから住民さんが頑張っていることを手伝ったほうがもちろんいいのです。

地域の取り組みは、おじいちゃんとか、おばあちゃんとかがやっています。60歳でも「若者」って言われたりしますから、やっぱり学生の方とかが来たらすごく刺激になると思います。僕もいま26歳ですけど、仮設に行くと孫みたいにかわいがってくれます。「若い人が来て新鮮だ」とか、「東京の孫になかなか会えなくて若い子が訪ねてきてくれるとうれしい」とか、そういうのがたくさんあります。なので、そういう地元の方が頑張っているものに入っていただくというのも、大きな選択肢かなと思います。

例えば、ふれあい朝市を手伝うとか

石巻ふれあい朝市

たくさん紹介できればいいのですが、取りあえず思い付いたものをパッと挙げました。これは、このあいだ僕が手伝いに行った、石巻ふれあい朝市です。仮設と関係ないのですが。石巻駅前のにぎわい交流広場という所で毎月第1、3日曜日に、朝めっちゃ早いですが、6時ごろからやっています。

6時から8時とか。確か7時から9時とかの時間なのですが、早く始まるし、みんな朝早く来ているんですよね。6時に行って、普通に人がいたからびっくりしました。地元の住民さんが、震災前からずっと続けてきた活動だそうで、今も毎月第1、3継続してやっています。本当に地域の方が望んでやっていることなんだなというのを、行ってみて雰囲気で感じました。

これはこのあいだの写真です。朝6時です。結構人がいますよね。昼間は全然いないのに。こういうところに若い人が行って、刺激になるというのもあると思います。何ができるかというと、例えば石巻観光協会さん、僕もお手伝いしたのですが、うどんを出して1杯100円で売っています。僕はひたすらうどんの袋を破いて、麺を出す、そんなすごく簡単なことをやっていただけです。

あと、学祭のいろいろな出展や、サークルで出すのもあったりするかもしれませんが。何かできるというのであれば、その出展を学生が朝市に出店するというのも、話を聞いてみたら全然オーケーだそうです。もちろん問い合わせ次第ですけれども、可能だという話も聞いています。

これがそのうどんとかを売っている写真です。20人とか、普通に並んだりして。みんな野菜や花を買って、朝ご飯を食べて帰るみたいな、そんな感じで来ています。駅前がこれだけにぎわっているのは、逆にこういうことがあるのかなと思うので、ご興味を持った方はどうぞ。

あと、みらいサポートの別なスタッフさんが、石巻観光協会さんのお手伝いをしています。今回ご興味持たれたら、僕のほうにご相談いただければつなぎというか、「こういうボランティアをやってみたいという方がいるそうですよ」と、おつなぎすることも可能です。

大学生活もボランティアも、行動なしに成長はありません

大学生活と支援活動は似ています

最後です。これは先ほど一度出したスライドです。大学生活は何も強制されないとか、自分の責任で決めるとか、自分から動かないと何も変わらないというのを挙げましたけれども。この発表を作っていて思ったのです。これはニアリーイコールとしたので、もちろんイコールではないのですが、支援活動と似ているような部分もあるのではないかと思いました。

どこがというと、ボランティアは強制ではないのです。別に義務でも何でもなくて、やりたいからやっている。ただ、やるからには責任がかかわってくるという部分ももちろんそうです。やらないならやらないでいいのですが、何も変わりません。それを考えると、僕が大学生活で感じたことと、今、この支援活動の要素とに似た部分があるのではないかと思いました。皆さんには、支援活動を「やったほうがいいよ」とかごり押して言う気は全然なくて、やりたいことをやるべきだと思います。

やるからには全力で、自分がやりたいことに取り組んだほうが楽しいですし。そうやって必死に取り組んだり、頑張っている人のほうがかっこいいと思います。その中で、もし支援活動とかそういうものに、せっかく被災地にある大学に通われている皆さんなので、そこを生かして、できるチャンスがあることにトライするというか、やってみたいという方はお声を掛けていただいたり、ほかの団体さんに行ってみることができるのではないかと思います。

個人的な考えをたくさん含めてしまったのですが、僕がお伝えしたいと思ったことは以上です。どうもありがとうございました。(終了)

東日本大震災の仮設住宅支援、復興起業家育成に関わってきました。大学では、震災復興を考える講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまてめて、公開しています。

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東日本大震災の仮設住宅支援や復興起業家育成に10年間携わってきました。現在は震災復興に関する講座やワークショップを実施しています。ここでは、復興ボランティア学講座の記録をまとめて公開しています。

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